2007年12月20日

ああ美しきダンディズム

しょせんオトコはカッコつけたがり・・。
好きな娘の気を引くためにおバカなフェロモン全開の若かりし頃。
あの娘におれの粋なところをさりげなく見てもらおう(実は必死)、

その頃、ジャズ喫茶で苦いブラックコーヒーを注文し、
強い煙草を燻らせながら、BGMの古いジャズに相槌を打つように
リズムを取るのがひとつのステイタス。カッコええー!

「○○くんて素敵な場所を知ってるのね」
「ああ、ここはたまに来るんだよね」

コーヒーは砂糖を必ず入れるほう。
煙草は肺には入れられず。でも教えてやろう大人のダンディズム。
これでこの娘もおれのトリコだ。

いつものように苦く濃いブラックを目の前に、煙草でポーズを決めながら、
目を閉じて首だけでリズムを取る。が、
しばらくして、もよおしてきた生理現象、しかも固形のほう。よりによってさ。
小さな店で、トイレはひとつしかない。
こんなとき、粋なオトコはどうするか。「ちょっとトイレね」、
なるべくそっちのほうと気づかれないように、素早く用をたすしかない。ものの三分も経たないうちに手を拭き、何食わぬ顔で席に戻り、コーヒーをうまそうにすする・・・。

そのあと、「私もトイレ行ってくるね」「どうぞ」・・・
ああデートって楽しいなあ、このあと何処にいこっかなぁ。

しかし戻ってきたときのその娘が、なぜか浮かない表情をしている。なぜだろう、急にうつむき加減になった・・。悩みならおれに話せばいいのに。
「どうしたの?」と聞いてみる。すると、


「○○くん、トイレの水、流してなかったでしょ」





at 20:17|Permalink日記