2018年09月30日
ドラゴン作戦
とあるきっかけで、ふと、懐かしい曲がよぎる。
ー 私の髪の煙草の匂い 消えるまでの思い出ね ー
谷村新司さん『22歳』より
このフレーズの意味がよく解からないまま、
それでも好きで、ギターでよく歌ってた。
解ってからは、なんてイイ表現なんだろうと。
睦み合う男女の間柄を、一行で浮き彫りにしている。
勿論、人間的にも経験値や器が大きく、
至高のボーカリストでもある、
谷村さんが歌うことで、様になる女性歌。
今度カラオケに行ったら挑戦してみよう(^^;
この歌がヒットした時の、自分の環境、よく覚えている。
アパート独り暮らし。MBSのヤングタウンという番組にかじりついて、
洋邦問わずギター弾き語りのレパートリーを増やし、
大坂~神戸で募集している店(当時はたまにあった)を探し、
電話をして、ギターを持っていって、その場で歌って、
明日から来てくれ、なんてことも。
そんな時期に、ヤンタン(ヤングタウン)からヒット曲を生んで、
谷村さんをベストテンに出演させようという、
面白い企画がスタート。それが、
「ドラゴン作戦」という決起集会のようなもので、
そこで生まれた楽曲が「22歳」であった。
なぜ面白いかといえば、もう谷村さんはアリスでブレイクして、
何度もゴールデンの歌番組に出ている、比較的、容易いのでは?
それでもこうやってがんばるなんてね、ってところ。
再びそうやって出る事の難しさ、厳しさ、
そんな甘いもんじゃないなんて、当時分からなかった。
幾ら曲が良くても、確実性が高く、
数字のしっかりしたムーブメントを誰かが起こす気にならなければ、
というのを谷村さん自身が一番よく知っていた。
曲が生まれる経緯を谷村さん本人が同時進行で説明していたのも面白かった。
設定は? 年齢は? タイトルは? 等々、
ヒットする為の条件を挙げて、
それに沿って曲作りをこなしていくというもの。
そしてリスナーが団結。
各地の郵便局前に集合し、リクエスト葉書を一斉投函。
TBS「ザ・ベストテン」の9位にランクイン!
成功を収めた。
こういうやり方?と思う人もいるのかも知れないが、
おかげでそれからも、この曲の良さが多くの人の心に残り続けた。
ー 私の髪の煙草の匂い 消えるまでの思い出ね ー
ああ、素晴らしい、、、
leefree at 11:00|Permalink│Comments(0)