「酒と泪と男と女」は毎週土曜日の深夜、
民放TVで流れたのがきっかけで全国ヒットした。
半年ぐらい続いたろうか、
男が酔いつぶれてるモノ淋しいアニメ映像と共に、
フルコーラス流れていた。

好きなジャンルではなかったのだが、
独り暮らしで悶々と過ごしていた心を、
更に虚しくさせるには効果抜群だった。
全国にこんな気分の人は沢山いるんだろうなと。


全くの口コミや一人歩きだけで火が点いて、
売れた楽曲なんてあるのだろうか。

この「酒と泪・・・」も、人に知ってもらう為に、
他に比べれば地味な宣伝だったが、
毎週TVで全国に流す仕掛けはしている。

もう何度も言っているが、
カラオケマニアの世界だけで有名な曲を
普通ヒット曲とは云わない。
彼らにとってはそこが宇宙の全てでも、
音楽ファン全体から観るとそのマーケットは、
ほんの片隅に位置していて、
実は日の当たる場所での知名度や
手応えのある利益にはほど遠い。
曲が歌われるのは有難い事ではあるけれど、
このブログを読んでいる人だけでも、
この手の知識に盲目的にはなって欲しくないと思っている。



「およげたいやきくん!」の大ヒット、
作家が買い取りか印税かで前者を選んで、
億単位の収入をみすみす逃した話は有名だが、
それだってNHKの「みんなの歌」で毎回流れ、
母子の耳に刷り込まれたからに他ならない。


勝手に火が点いたように思われている曲は、
どれもこれも、最低でも全国向け電波メディアの片隅からスタートしている。

リスクを背負わなくても曲さえ良ければ、
勝手に全国的に売れる、
こう思っているブレーンやセクションがあったとしたら、
(というか依頼側はみんな言う)
この手の情報取得がおろそかなだけなのだろう。

情報を知っていたとしても、仕掛けるのが無理な状況なら、
一方的な指示や薀蓄など語らずに、
相互理解と協力をモットーにして、
基本、謙虚であるべきだろう。

言いだしっぺが作家の誠意対応を活かさず、
翻弄させて潰すような事は、
あってはならない。